川上英幸のブログ

脚本家川上英幸がゆるゆると書き残すブログです
主に野球、相撲、競馬、読書、映画関係

書籍のブログ記事

書籍(ムラゴンブログ全体)
  • あぶくの城

    フィリップ・K・ディックの研究本 ディックの研究本は多数出ていますが、これが一番簡潔でいいですね 筆者も山野浩一氏、森下一仁氏、巽孝之氏など多彩ですし、さらには「異星人マインド」(仁賀克雄訳)という短編が一作おさめられています この本の特徴は日本で出版された際の表紙写真が添えられていること 特にハ... 続きをみる

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  • 海外競馬に行こう!

    海外(ヨーロッパ)の競馬場が紹介されている本 少し古いがあまり変わってはいないでしょう 紹介されている国はイギリス、アイルランド、フランス、イタリア、ドイツ、スイス、オーストリア、ベルギー、オランダ、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、チェコ/スロバキア(この辺は少し古さが出たw)... 続きをみる

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  • 死の泉

    読むのに体力がいる本です でも読み進めるうちに背筋が凍りそうになります ドイツが舞台なので関係ないけど、ついつい漫画「モンスター」がダブってきましたw 第二次世界大戦下、ドイツには生命の泉(レーベンスボルン)という施設がありました そこは未婚のまま妊娠した女性が安心して子供が産めるという場所 ミス... 続きをみる

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  • 裏切りの果実

    アメリカから日本へと復帰直前の沖縄 当然今まで使用されていたのはドル、これをそっくりと円へと変えねばなりません そこで10億円を積んだ現金輸送車が本土よりやってくるわけですが、これをそっくり奪ってしまおうというクライムノベルです あとがきで山田正紀氏は現金強奪の映画が好きと書かれており、「現金(げ... 続きをみる

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  • 日本戦陣作法事典

    いわゆる戦の事がまとめられた事典 構成は1、陣触 2、着到 3、出陣 4、軍陣の役割 5、陣中 6、合戦 7、戦争で被害を受ける農民 8、軍装 そして合戦用語集が添えられています まあ、実際に時代劇で戦を描く場面でこうも作法に乗っ取りなどと言うことはやってられないのでほとんどが割愛されるわけです、... 続きをみる

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  • 朝のガスパール

    筒井康隆の新聞連載長編 帯にもありますとおり日本SF大賞を受賞してあります さらにこれは実験小説でもあり読者が意見を文書で送り、筒井氏が取り入れていくというもので、18世紀のイギリス人作家行った手法だという ちょうどパソコンが普及しだしたころで、インターネットにいち早く精通していた氏ならではの挑戦... 続きをみる

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  • 深夜の市長

    地元の紀伊國屋書店で新古本バーゲンで発見、購入いたしました なかなか海野十三の著作は読めないでいたので嬉しかった。こんなの刊行されているのも知らなかったので 収録されているのは表題作のほか「蠅男」「振動魔」「赤外線男」「三人の双生児」 今回はカテゴリーをSFにしたが、どちらかというとミステリー色の... 続きをみる

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  • 夕暮まで

    吉行氏の小説も昨今絶版が多くなかなか手に取りにくくなりました 「夕暮まで」は中年男と女子大生の恋愛話 当時は話題となり「夕暮れ族」なる流行語を生みだしました そして、それにつけ込んだ愛人バンクも生まれ、ちょっとした社会現象にもなりました この作品は吉行氏の執筆期間で言うと比較的後期に属するもので、... 続きをみる

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  • ノーマーク爆牌党

    CSフジテレビONEにて「牌は地球を救う われめでポン24時間」を放送中を記念して(なんのこっちゃ)麻雀漫画を一つ 相手の手筋がわかり、相手の余剰牌を狙い撃ちする「爆牌」を武器とし、絶対王者に君臨する雀士爆岡弾十郎 それに挑み続ける徹底した守備力「爆守備」と人の持つ「つき」の傾向が積山に固まると予... 続きをみる

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  • 猫の首

    にゃんともまあ、可愛い猫の表紙 しかし、猫好きの方はこの小説は読まない方がいいですw 「日本沈没」「復活の日」などで知られる小松左京氏 やはりこの人は大長編の方が読ませる技量を持っています しかし、本書のような短編集やショートショート集も多数刊行されています でも、やはり大長編作家のイメージが強い... 続きをみる

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  • 重力地獄

    眉村卓の初期短編集 第1回SFマガジンSFコンテストで第二席入賞した「下級アイディアマン」が収録されている 眉村氏と言うとジュブナイルの印象が多いが、代表作の連作シリーズである「司政官」シリーズなど、短編はハードSFも多く、秀作も多い作家である また、この作品集には収録されたすべての作品に対して眉... 続きをみる

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  • ドッグソルジャー

    1987年初版の漫画 当時は東西冷戦の真っただ中、でも今とあまり変わらないというか、今の方が混沌としていてこういうアクション漫画の内容が荒唐無稽に感じられないのかもしれません 主人公ジョン・キョースケ・飛葉はハワイの日系三世 アメリカのグリーンベレーに所属、不正規戦において名誉賞7個など数々の表彰... 続きをみる

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  • 津山三十人殺し

    横溝正史の「八つ墓村」のモデルとなった事件 岡山県は津山で昭和13年、一人の青年が自分を育ててくれた祖母を殺害したのを皮切りに、村中の家をまわり、猟銃や刀で次々と殺害、ついには30人もの死人をつくりだした上で、自害するという凄惨な出来事でした これは映画も作られました「丑三つの村」故古尾谷雅人主演... 続きをみる

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  • 荒野へ

    一人の青年が決断したことは人の住まぬアラスカの荒野で生きること しかし、その青年は4か月後にしたいとなって発見された この作品は実際にあった事件の検証もかねたものとなっています アラスカの荒野へと入った青年は、裕福な家庭で育ち、知力体力もあり、事前の下調べも完璧なほど行っていました しかし、たった... 続きをみる

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  • マイク・ハマーへ伝言

    V8DOHCエンジンを搭載したダットサン320 そんな巨大パトカーに挑む二人のドライバー あえて警察サイドの事は詳しく書かず、まるで動物狩りでもする様はなかなか胸がすく思いは致します が、 練馬ナンバーが東京のお百姓的な発言は練馬生まれの私には少しカチンとくるものがあり 缶入りピースは平和の象徴の... 続きをみる

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  • METRO 2033

    ロシア発のSF小説 核戦争後、複雑な迷路のようになっているモスクワの地下鉄路線で生きる人々を描く作品 人びとはそれぞれの駅で集団をつくり、時に協力し、時に敵対する そして、その人類の脅威となるチュルスィ(黒き者)とはなにか なかなか楽しめる大作です、モスクワの地下鉄路線図が添えられているのもいい、... 続きをみる

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  • 真田爪痕記

    来年の大河ドラマは「真田丸」だそうで 日本人はとにかく真田幸村が好きですよねえ 我が家にもさまざまな小説や漫画がありますがこの小説は少しだけ異色 最後に徳川家康が殺されかけますw さて、どういう方法で殺されかかるのか そして何故助かるのかは 知ることが出来るのは読んだ人だけ まあ、ラスト以外は非常... 続きをみる

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  • スロー・リバー

    1996年ネヴュラ賞受賞作 汚水処理事業で大成功した家の少女が誘拐され、両親は身代金を払おうとせず、一人の女性ハッカーによって救出されるというストーリー その後家に帰ることもできなくなった少女が、自分の人生を狂わせた謎を紐解いていくというもの まあ、全体的な話はともかく、この汚水処理というのがこの... 続きをみる

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  • 覇王の番人

    名作「ホワイトアウト」の作者真保裕一氏の時代小説 主役は明智光秀 案外ありそうでない人が主役の小説です これは大河ドラマ原作を狙って書かれたのでは そう思わざるを得ない作品でもありますw でもこれがなかなかいい 斉藤道三の家来であった頃からはじまり、心頭滅却すれば火もまた涼しの快川和尚との親交まで... 続きをみる

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  • レインボーマン ダイヤモンド・アイ コンド―ルマン大全

    故川内康範氏作り出す世界観も子供の頃大好きでした レインボーマンは本放送時は幼稚園、コンド―ルマンは小学生でしたね レインボーマンはやはりなんといっても七つの化身 中でも大活躍するのは脱出の時に重宝な土の化身 しかし、案外子供には人気がなかった、顔がよくわからないからw 私は木の化身が一番好きでし... 続きをみる

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  • 全怪獣怪人(上巻)

    子供のころからケイブン社のこういう大百科的な書籍にはお世話になりました 昨日久しぶりに引っ張り出したのはツィッターでフォロワーさんがUPしていたソフビの画像で、ウルトラマンティガのジョバリエという怪獣をミラーマンのダークロンという怪獣とすっかり勘違いしたため確認したもの 思えばミラーマンは再放送を... 続きをみる

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  • 武器よさらば

    ヘミングウェイの「老人と海」は読んだことがある人も多いでしょう なぜなら薄いからw けれどもあの薄さの中に、虚しさや儚さが叩き込まれていて素晴らしい小説だと思います で、「老人と海」の3倍くらいあるこの本はタイトルは知っているが案外読まれていない作品なのではないでしょうか これもちろん戦争がモチー... 続きをみる

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  • ベトナム観光公社

    筒井康隆氏の第二短編集 このハヤカワ文庫版は絶版ですが、中公文庫版がまだそんざいするか、あるいは形を変えて中の作品は読むことが出来ます。全集にはもちろんすべて載せられていますしね この表題作は「家族八景」に続いて直木賞候補になりました これが取れていたら、もう少しSFというものの価値観が変わってい... 続きをみる

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  • 地を継ぐ者

    不老不死がテーマ この作品では人間は体内に無数のナノテクノロジーロボを入れておきます すると、病気になりそうな所や病気になってしまっている部分をそのロボが治してくれるというわけです なんか、本当にこんなのいつか発明されそうw まあ、そんな未来社会を舞台の中でサービス精神満載の展開で読ませてくれます... 続きをみる

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  • 終わりなき戦い

    最強の訓練と教育を受けた兵士たちが謎の異星人トーランと果てることのない戦いを繰り広げるという作品 福本直美氏(本書の解説は素晴らしいと思う)の解説によると、本書を書きあげる上で、作者はハインラインの「宇宙の戦士」を参考にしたとのこと 「宇宙の戦士」と言えば、あのガンダムのモビルスーツの参考にもなっ... 続きをみる

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  • 獣人伝説

    現代社会の腐敗にある日神は怒った 神からの指令を受けた主人公は人間の姿に化けて腐敗を横行させる「有尾人間」を次々と殺害していくが…… 半村氏の伝説がつく作品は別にシリーズでもなんでもなくすべてが独立した作品なのですが、これはストレートに面白い作品です しかし、このストーリーの転がし方は実に巧妙 悪... 続きをみる

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  • 柔らかい月

    イタリアの作家、イタロ・カルヴィーノの短編集 このハヤカワ文庫版は絶版だと思いますが、反リアリズム派の代表的作家なので、SFというカテゴリーではなくどこかで今も出版しているかと思います 表題作「柔らかい月」は月の一部が地球上に触手のように伸びてくる話 一瞬でなくなる物質文明を風刺をこめて描かれてい... 続きをみる

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  • クラッシュ

    個人的にバラードの最高傑作と思っている小説 現在では創元推理文庫で読めます これはクローネンバーグ監督で映画化されており、それはそれでよいのですが、この狂気のお話はやはり文章で味わう方が刺激的です 随分前ですがこのバラードのテクノロジー三部作と言われる一つの作品「コンクリート・アイランド」を紹介し... 続きをみる

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  • 銀の三角

    SFマガジンで連載当時から読んでいた銀の三角 萩尾望都氏の最高傑作と言われております しかし…… わからないw でもぐいぐいと読ませる力に満ちているから不思議 こういう作品は頭で理解しようとしてはならないものなのでしょうか この記事を書くにあたって、じっくりと今一度読み返してみました それでも、な... 続きをみる

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  • モグラびと

    ニューヨークには地下生活者なる人々が存在し、その人たちを直撃したルポ 日本でも隅田川の横あたりや大きな公園とかでホームレスが居住地を作りコミュニティをはかっていますが、ニューヨークではどうやら地下のようです マンハッタンの岩盤は結晶片岩で地盤の変動で大きな洞窟が出来たそうな それもセントラルパーク... 続きをみる

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  • F2グランプリ

    数年前に亡くなられた海老沢泰久氏の名作 F1ではなくF2というのがリアリティがあります この作品では3人のレーサーが中心となって話が進みます 速さを誇るも過去の大事故のトラウマがぬぐいきれない男 抜群のテクニックで絶対王者に君臨しようとする男 新人離れしたテクニックを持ち、度胸を備えた若手 この3... 続きをみる

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  • ぼくのおじさん

    「夜と霧の隅で」で芥川賞を受賞した北杜夫 これは北杜夫が手掛けた児童小説が表題作を含む9編からなる短編集 解説によると、書かれた時期は古いらしく芥川賞を受賞した2年後の昭和37年、雑誌「中二時代」に連載されていたそうです 居候のおじさんを少年目線で描いた作品で、この文庫版では表紙絵を描いている和田... 続きをみる

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  • 読んで、「半七」!

    岡本綺堂の「半七捕物帳」から宮部みゆき氏と北村薫氏がセレクションしたアンソロジー 全12編の短編と「江戸のシャーロック・ホームズ」と題された、上記二人の作家の対談解説もあって、なかなかお得感のある一冊です 確かに岡本綺堂はシャーロック・ホームズの愛読者でしたから、この半七捕物帳もお手本としていたよ... 続きをみる

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  • 追いつめる

    中学生の頃、チャンドラー、ハメット、マクドナルドなどを読み漁り、高校に行って87分署シリーズにどっぷり漬かっておりました なぜかなかなか日本のハードボイルド作品に手がでなかったのですが、何がきっかけだったかこの一冊に手を伸ばしたのです いやあ、面白い、さすがに直木賞とっているだけのことはある 同僚... 続きをみる

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  • 春泥歌

    「オイディプスの刃」で知られる赤江瀑氏 表題作を含む10作の短編集 「砂の眠り」は人の秘め事を植物を使って表現した傑作 気候の描写はさほどないのに、まつわりつくような湿度を感じさせる 私は蛇年でしてね執念深いのです なんとなくこの一言が重く感じられた 表題作は祖母のお遍路にまつわる話 タイトルの「... 続きをみる

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  • 三角形の第四辺

    エラリー・クィーンはフレデリック・ダネイとマンフレッド・リーの共同執筆時のペンネーム この作品はかなり後期の作品で、エラリー・クィーンの名で出版されていますが、別の作者が書いたものとされています 後期の作品はほとんどがそうで、なので小説のタッチもバラバラ、トリックも未熟なものであったりして、どうし... 続きをみる

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  • 地球最後の男

    ロバート・ブロックの長編代表作が「サイコ」なら、リチャード・マシスンの長編代表作はこれですな 表紙にもあるように原題は I AM LEGEND ウィル・スミス主演で映画化された作品の原作です 世界中の人間が吸血鬼となってしまいたった一人の人間が生き残る この発想は、のちにゾンビ映画の礎ともなります... 続きをみる

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  • たったひとつの冴えたやりかた

    片山若子さんのカバーイラストがいいですね 表題作は念願の宇宙旅行へ出発した少女 銀河へ飛び立つ途中に冷凍睡眠に入るわけですが、その間に頭の中に一人のエイリアンが侵入 二人は協力しながら冒険を続けるというもの なかなか楽しい作品ですが少し悲しい結末がまっています 他に二本の中編が収められています さ... 続きをみる

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  • コロサス

    ハヤカワSFシリーズ、いわゆる銀背 この作品、映画にもなったのに一度も文庫化されなかったのが不思議 昨今でもはやりのAIが人間を支配するという話、その先駆けと言ってもいい話ですね アメリカで作られた巨大コンピューターコロサス 人間の判断を得ずともあらゆる軍事行動を発動できる権利をこのコンピューター... 続きをみる

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  • 宝石世界へ

    ニューヨークの地下鉄で早朝たまたま同じ車両に乗っていた警官と一人の娘 すると乗り合わせた他の乗客がすべてマネキンへと変わっていた! なんか、ドッキリのネタのような始まり方をする小説ですが異世界ものとしてなかなか楽しめる一冊です やがて地下鉄が到着する駅 そこはニューヨークのようでニューヨークではな... 続きをみる

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  • りびんぐゲーム

    これは脚本家デビューして間もない20代の頃、某テレビ局のプロデューサーとなんとかドラマ化できないかと企画を練りました、かないませんでしたが 主人公は特に何も考えないまま、小さな会社に就職した二年目サラリーマン 自身の引っ越しと会社の引っ越しが重なり、自宅から歩いて会社へ行ける距離に、しかし、新築だ... 続きをみる

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  • レベルセブン

    最終戦争ものの古典中の古典 これは絶版となったサンリオSF文庫版ですが、どこかで出しているんじゃないですかね、岩波とか河出とかで タイトルのレベルセブンとは4000フィートを超える地下にある秘密の原爆ロケット発射基地のこと そこに配属されたX-127なる人物の記録が主な内容 著者のモルデカイ・ロシ... 続きをみる

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  • まんが伝記事典

    子供の頃お世話になりました 世界の偉人がぐっと凝縮された伝記事典 偉人の伝記ってまるまる一つを読むと長すぎて飽きてしまうんですが見開き2ページ(長いものでも4ページ)で凝縮されると読みやすく覚えやすいものなのです でも、この漫画を読んだおかげで魯迅やヘミングウェイなんか知りましたし、そこからその著... 続きをみる

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  • 陸軍士官学校の死

    エドガー・アラン・ポー(この小説内ではポオと表記)が登場するミステリー ポーといえば世界で初めて推理小説を書いたアメリカ人で、江戸川乱歩のペンネームの由来ともなった人物です そのポーが陸軍士官学校時代に事件に巻き込まれるというサスペンスなかなか読ませてくれます 士官候補生の首つり死体 その死体から... 続きをみる

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  • スキャナー・ダークリー

    フィリップ・K・ディック後期の名作 これを書いたおかげで、この作家ジャンキーじゃねえかと、警察に疑われるようになってしまったというやつですw まあ、この作家は結婚と離婚をやたらと繰り返し、常備薬のアンフェタミンが切れたため、密売人からジェネリックもどきを買って膵臓と神経衰弱で入院したり、私生活にい... 続きをみる

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  • 用心棒日月抄

    非常にユーモアの効いた藤沢作品 これはシリーズになっていて4作で完結します 主人公は故あって人を斬り、脱藩、国許から送られてくる刺客に追われながら江戸で用心棒稼業を務めます この第一作では、赤穂浪士の討ち入りも描かれ、巻き込まれていく主人公の姿が面白く書かれています そう言えば、大河ドラマ「義経」... 続きをみる

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  • カンタン刑

    多くの筆名を持ち、様々なジャンルで小説を発表してきた式貴士氏 SFとしての第一短編集がこの本となります 10篇からなる短編集なんですけど、少し驚いたことがあって取り上げました 表題作の「カンタン刑」 これはあまりにも残虐な殺人行為を犯した場合、死刑よりももっと苦痛を与える刑罰を設けた未来社会の話で... 続きをみる

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  • T型フォード殺人事件

    広瀬正氏唯一のミステリー本、長編1作と短編2作が収録されています 表題作はT型フォードの形状を上手く利用した密室物ですが、ちょっと文章だけだとなかなか理解させるのは難しいかも知れませんね 多少淡泊に感じるかもしれません むしろすぐれているのは短編「殺そうとした」 自動車教習所の教官が、生徒である主... 続きをみる

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  • おれに関する噂

    筒井康隆の名作短編集 「熊の木本線」は名作ですね、「世にも奇妙な物語」で映像作品にもなったようです(ごめんなさい、見ていません) でも「熊の木本線」は映像にしたらあまり面白くなさそうw こういうのは文章で読むからじわじわとくるのですよ 「幸福の限界」とか地味に好きです 最近の若い人はレミング現象と... 続きをみる

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  • 失踪日記

    何度読み返したことかw 漫画家吾妻ひでおのベストセラー漫画、すべて実話の失踪日記 ある日突然、鬱と不安に襲われて失踪しホームレスとなる漫画家 しかし、実に逞しく生きていきますw テントとか張りたくないとかの意識が微妙でなお笑えます さらにこの失踪場所が後に私が今居住している土地であるというwww ... 続きをみる

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  • おもろ放談

    70年代、星新一、小松左京、筒井康隆ら数人のSF作家による対談がまとめられた本です これはもう、正直面白い しかし、これ、現在出したらすぐネットで叩かれそうな内容で溢れかえってますねw 昭和の時代の方が発言もおおらかで良かったということでしょうかw もう、真っ先に語られている「インフレ・貨幣制度・... 続きをみる

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  • 復讐法廷

    今年テレビ朝日で同タイトルの2時間ドラマが田村正和氏主演で放送されました ドラマでは娘を殺された男が無実となった殺人者を処刑した行為が罪となるかという、この小説の土台部分だけを利用して作られていました、なので原作と言う扱いはせず、最後にクレジットでお断りを流していました そう、ドラマはこの小説通り... 続きをみる

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  • 真鍋博のプラネタリウム

    星新一氏の著作の多くの表紙絵&挿画を描かれた真鍋博氏 その挿画とショートショートの一部を紹介した一冊です 星氏の本では真鍋氏か和田誠氏のイメージがありますね 真鍋氏は以前に紹介したアガサ・クリスティーの表紙も描いており、独特の世界観があるイラストレーターです これは名作「おーい、でてこーい」の挿画... 続きをみる

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  • へんないきもの

    「♪あったかいんだから~」なんて一時流行ったフレーズも、こうもクソ暑いと誰も口にしなくなりましたw この本も一時話題になりましたね、自然界に生息するおかしな生き物を紹介する本です 先のフレーズのクマムシ、実は超生命体とも言われる生き物なのです 摂氏150度の高熱にも 絶対零度(-273度)でも生き... 続きをみる

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  • 狼の王子

    この頃邦訳が多い北欧の小説 今回はデンマークの作家がアイルランドを舞台に描くという珍しいスタイルの小説です アイルランドの田舎町で郵便配達人が発見した三体の死体 監禁、虐待、家族の殺し合い と、物騒な単語を並べましたが、本作は実に上手に読者をリードしていき、ラストの謎解きへと導いていきます さて、... 続きをみる

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  • 天皇の刺客

    曾我の十郎五郎の兄弟が行った暗殺はクーデターであった、という新解釈で書きつづられた一冊 しかし、この説はかなり昔から言われており(実際に生き残った弟は頼朝の邸で捕えられている)前に紹介した大河ドラマ「草燃える」でもそのように設定されておりました ただ「草燃える」では北条と敵対する架空の人物が兄弟を... 続きをみる

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  • 楽しい悪夢

    前に「サイコ」で紹介したロバート・ブロック 本書は12編による短編集 ブロックの真価がまさに発揮されている作品集といっても過言ではありません 特に最後の短編「頭上の佚儒」は鳥肌物の恐ろしさ、ヒッチコック劇場とかでやっていそうですな 訳者あとがきにはブロックの自己紹介文がのせられており引用しますと ... 続きをみる

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  • 砂上の影

    著者の久野四郎氏は昭和7年生まれ成蹊大学卒としかわかりません この本にはあとがきも解説もなく、また久野氏もこれ以外には全く違うジャンルの書籍を一冊刊行しているだけで、正直謎の作家であります この本には表題作を含む17本の短編が掲載されています その中の一編、私が特に気に入ったものをご紹介します あ... 続きをみる

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  • 最終戦争

    今日泊亜蘭(きょうどまりあらん)氏は大正10年生まれのSF作家 日本SF開拓者の一人でありますが、SFマガジンの初代編集長である福島正実氏からは敬遠されていたそうで、あまり評価されていないように思います この短編集も本人が「あとがきに代えて」と称して書いているように字使いの統一がなされていません ... 続きをみる

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  • 風流太平記

    山本周五郎作品にしては異色な娯楽長編です 新聞の連載小説だったせいかサービス精神満点 次から次へと展開が変化し、状況が変わっていきます いい意味でも悪い意味でもw 徳川御三家の一つがイスパニアの死の商人と手を組んで幕府転覆の謀略 ほら、山本周五郎らしくないでしょw やはり、山本周五郎作品としてはあ... 続きをみる

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  • 筒井漫画読本

    筒井康隆の小説を17人の漫画家が描いた一冊 それにしても、これを選ぶか的な作品が多くて笑えますw 「傷ついたのは誰の心」なんて蛭子さんが書いてこそ味がでますなw 「死にかた」は大好きな小説でも逆に漫画にすると味気なくなる 「トラブル」は絵にするとこんなに気色悪くなるのか 吾妻さんの「池猫」はなんか... 続きをみる

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  • はっきよい畑場所

    これも子供が小さい頃大好きだった絵本です 野菜たちが相撲をします 特に小さい大根と大きなスイカの一番は迫力満点 玉ねぎと人参の一番は玉ねぎの皮がむけてすべった人参の負けw 残念ながらゴーヤは休場中w こういうところに子供は食いつきます 何度も何度もけらけら笑っていました 星取表はこんな感じ 大人で... 続きをみる

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  • 尻啖え孫市

    鉄砲集団雑賀衆を描いた司馬遼太郎氏の傑作小説 この小説の主人公雑賀孫市はある意味自由人 秀吉の再三の誘いも断り本願寺につきます 時は一向一揆が隆盛、実はこのとき織田信長が本願寺を倒していなければ、日本は一向宗の宗教国家になっていたかもしれません 戦いに挑む前、孫市の周囲に多くの一向宗人たちが現れ「... 続きをみる

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  • お岩と伊右衛門

    東海道四谷怪談、四世鶴屋南北によって書かれた怪談の評論本です 日本三大怪談、あとは番町皿屋敷、そして牡丹燈籠 しかし、東海道四谷怪談が一番古い出典で、今日ではいろいろとアレンジもされた新作も多く、様々な人になじみ深いのではないでしょうか? この本では第一章の「女はなぜ幽霊になるのか」という怪談入門... 続きをみる

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  • 江戸の御触書

    よく時代劇に出てきますよね、いわゆる高札というやつです 幕府が庶民に対して示すもの その中で面白いものを紹介しています これも、時代劇や時代小説を書く上での資料と思って購入したのですが普通に面白い本でしたw 「火事場の野次馬は切り捨ててもよい」 「男色、男が男に狂うな」 「豪華な家は質素に改築せよ... 続きをみる

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  • ハイドゥナン

    タイトルの「ハイドゥナン」とは与那国島のこと これはなかなか壮大なスケールを持ったSF小説で、巫女というものがいかなるものかということを大胆に描いています 人間はついつい、この世を支配しているのは自分たちだと思いがちですが、そうではないことを痛切に感じさせる大作です 現在では文庫化され、加筆等され... 続きをみる

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  • 地球の長い午後

    巨大な温室と化した地球 その中で独自に進化を遂げた巨大植物 その中には歩行移動し、人間を食料とする植物も無数存在する 人類は地域ごとに分かれ細々と暮らしていた 未来社会テーマですが、現実に温暖化が進行するとこんな未来になるかも、と想像が浮かぶ作品です さすがにリアリティはありませんがw もとより温... 続きをみる

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  • アンドロイド

    ロボットという言葉はチェコの作家カレル・チャペックが考えたもの そのロボットをより人間に近づけたものがアンドロイド この小説が発表されたのは1958年 著者のエドマンド・クーパーはイギリス人ですが、この小説はアメリカで発表されました 何故ここまで人間に近いロボットが作られなければならなかったのかを... 続きをみる

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  • 天才はつくられる

    「ねらわれた学園」が有名な眉村卓氏 一時はジュベナイルの帝王みたいな時期がありましたが、中でもこの作品は秀逸だと思います 突如現れた天才グループから命を狙われる主人公 実は主人公にはある種の超能力が宿っていた 今では古いかもしれませんが、まあ、普遍的なテーマと言っていいでしょう この作品を上手にリ... 続きをみる

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  • 地虫鳴く

    直木賞作家木内昇(のぼりと読みます、女性です)氏の新選組小説 しかし私も新選組好きですよね、何冊目だろうねこれでw この小説三人の隊士の視点を使って書かれている小説で、近藤、土方、沖田などはみんな脇役です 一人は阿部十郎 この人は後に馬上の近藤勇を狙撃します しかし、近藤は肩に鉛玉を食らったまま、... 続きをみる

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  • 緋色の囁き

    綾辻行人氏の「囁き」シリーズ第一作 女学園の寮、連続殺人、夢遊病 オカルトサスペンスの味わいを取り入れながらもしっかりとした、本格推理小説に仕上がっている傑作の一つです これ、20代の頃、何とか映像化できないか、必死で企画書起こしましたね ただ、なかなか上手くいかなかった 綾辻氏といえば邸シリーズ... 続きをみる

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  • 侠客

    江戸時代、武士は嫡男が親の跡継ぎ、二男三男は嫡男に何かあった場合のみ家督を継ぐことが出来ます 嫡男が健康で優秀であれば、二男三男などは必要なし、こういう人たちを部屋住みと呼んでいました まあ、居候のような扱いですなw そんな輩がやがてつるみだして悪さをし始めるのです いずれ家督を継げるわけでもなし... 続きをみる

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  • シップブレイカー

    「ねじまき少女」の世界観をそのままに描いた新作 これはジュベナイルタッチで描かれていて逆に好感が持てました むしろ、こういう世界観はリアリティを優先するよりも、冒険心とかそういうのを中心として描いた方が楽しい話になりますしね まあ、どうしたって絶望感は漂うわけですがw シリーズにするのですかね、し... 続きをみる

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  • ムーン・バギー

    著者はカーキチを自認しています それにしても車の事だけで13本の短編を書けるだけですごいと言うしかない このブログを書くために読み直しましたが、すごく丁寧に書かれた文章で、ほどほど感心しましたよ 最高傑作はやはり「ニュルブルクリンクに陽は落ちて」 疫病で死滅しかけている人類 その中でサーキットレコ... 続きをみる

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  • 太陽系はここまでわかった

    昨日、小学生の子供が学校の授業で市内にあるプラネタリウムに行きました そして、宿題として出されたのが夏の大三角形を見つけること なんて素敵な宿題だろうと、夜になり、家族三人庭に出て空を眺めました 冬と違って夏は乾燥していないので星が見にくいのですが、昨夜は幸いにも天気が良かったので無事に見つけるこ... 続きをみる

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  • キャラ者

    週刊少年ジャンプで「進め!パイレーツ」というギャグ漫画がありました 当時はプロ野球の球団がなかった千葉県の一農家がオーナーとなった弱小球団がいろいろとやらかして笑わせてくれました 作者は江口寿史氏 その後もいろいろな形でギャグ漫画を発表するもなかなか締め切りを守れる人ではなかったようで、すぐ連載が... 続きをみる

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  • クラーケン

    チャイナ・ミエヴィルは今一番勢いのあるイギリスのSF作家 「都市と都市」ではSFのスタイルを用いたミステリーで、各賞を総なめしました で、本書はもうエンターテイメントに徹してありとあらゆる文学の要素がぶち込まれていますw ひとくくりで言えば伝奇作品ですかね 日本でもちょくちょく話題のダイオウイカ ... 続きをみる

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  • 義経はここにいる

    井沢元彦氏の歴史ミステリーの傑作 源義経の墓がどこにも存在しないことから作られたミステリーです 大河ドラマ「義経」に脚本協力で加わった折(内、2本金子成人氏と共同で脚本も書きました)シナハンにメインライターの金子成人氏やプロデューサー、ディレクターらと行ったのですが、義経は各地で活躍しているのでま... 続きをみる

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  • 死の接吻

    これももはや古典と言っていいかと思います この小説はアイラ・レヴィンが23歳の時に書き上げたもの 内容は完璧。すでに読者を楽しませる術を身に着けています この小説は何度か映画化されていますが、正直小説を超える作品はありません というのは、この小説の作りにあります 序盤、犯罪計画を企てているのが誰な... 続きをみる

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  • 時計じかけのオレンジ

    S・キューブリックの映画で有名な本作 しかし、アンソニー・バージェスのこの畳み掛ける文章は、暴力的と批判された映画以上に破壊力抜群です はっきり言ってキューブリックはこの小説だけには負けたんじゃないかな 個人的にそんな気がします S・キングを怒らせた「シャイニング」なんかも、私はキューブリックの上... 続きをみる

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  • ONE PIECE 78巻

    次でドレスローザ編もとうとう終了か ドフラミンゴの幹部たち、実にあっさりの噛ませ犬でしたw しかもディアマンテもピーカも悪魔の実を食べていない相手にやられるのだから(ゾロは別格としても)情けなやw しかしイトイトの実を実に強力に使いこなすねえ、ドフラミンゴは てっきり、革命軍のイナズマが駆けつけて... 続きをみる

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  • 円谷英二の映像世界

    今日はこれを紹介しようと狙っていたら、すでに円谷英二氏がツイッターのトレンドにあるというw さすがですね 特撮ファンは素晴らしい! 円谷英二氏はウルトラマンを代表する日本特撮において欠かせることが出来ないというかパイオニアなお方なのですが、誕生日が7月7日の七夕生まれなのです そして、この一冊はそ... 続きをみる

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  • 燃えよ剣

    司馬氏の名作、新選組副長土方歳三が主人公の時代小説です 数年前、NHKのBS時代劇で「新選組血風録」の脚本を書かせていただいたのですが、続編をこの「燃えよ剣」でやるとプロデューサーの後藤氏が明言 これは気合を入れねば、と入念に読み直していたのですが その後、見事立ち消えとなりましたw 軽くそういう... 続きをみる

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  • 創世の島

    帯に「これぞ新世紀のサイエンス・フィクション」と書かれております しかし、内容はかなりオールデーです 言ってしまえば古典的 とどのつまり、嫌っていうほどSF小説を読み続けた人間としては新しさのかけらもない、いたって普通のSF小説です ただ、これからSFという文学に入門するなら、ある意味素晴らしい入... 続きをみる

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  • 卵をめぐる祖父の戦争

    これはジャンルを何にすべきか悩みました 実際、ハヤカワのポケットミステリで一番最初に出版されたのに、文庫ではミステリーではなくノベライズに分類されているしね 一応サスペンスに分類しましたが、まあ、広い意味でのサスペンスと思っていただければ、それでいいかと思います もう、とにかく設定が面白い! ナチ... 続きをみる

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  • 火星縦断

    以前、「火星の人」という作品を紹介しました しかし、この小説はもっとすごいです 「火星の人」が個人のサバイバルだとして、今回は複数の人間でのサバイバル さらにはこの小説の作者が NASAの火星探査計画最前線に立つ科学者なのです でもね、そういう人が書いた小説ってたいてい面白くないんですよ やたら科... 続きをみる

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  • 100かいだてのいえ

    岩井俊雄氏の大ヒットした絵本です 2008年だから、私の子供が3歳になる年に購入 よく子供と一緒に読みましたね 絵本と言うのは面白いもので、大人がこれはいいと思っても子供があまり反応してくれなかったり、ええっこんなのがいいの?と疑いたくなる本を気に入って何度も読んでいたりw その点、これは大当たり... 続きをみる

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  • ウルトラマンを創った男

    金城哲夫 おそらく、私が誰よりも早く覚えた脚本家の名前です ウルトラマンやウルトラセブンには他にも多くの脚本家が参加していますが、なぜか金城氏だけ、特別なインパクトがあります 何でだろうと、考えてみると、当時は同じ苗字でかねしろと読むプロ野球選手が何人か存在していたので、それをきんじょうと読むのが... 続きをみる

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  • 異星人の郷

    これはかなり大胆なSF小説です 14世紀のドイツで異星人とのファーストコンタクトがあったそうな それも地方の村で 映画にしたいくらいに面白いですね 設定だけ借りて日本版を作るのもいいかもしれません 鎌倉時代とかで、二人の息子を亡くした北条政子が傷心に浸っていると、すごい物音がして、UFOが目の前に... 続きをみる

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  • 鞍馬天狗5山嶽党奇談

    ご存知鞍馬天狗! と、言いたいところですが、仕事の依頼が来るまで、映画も見たことがないし、小説も読んだことがありませんでした 大仏先生ごめんなさいw で、読んでみたところ面白い 鞍馬天狗は正義の味方かと思いきや、テロリストなのですねw 常に体制の逆をいく、長州や薩摩が国を担えばその敵となる 知らな... 続きをみる

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  • 第六大陸

    人類にとって新たな大陸、月 そんな月のテラフォーミング計画を真面目にとらえた作品です 西暦2025年、日本のある企業が月面に結婚式場第六大陸建設計画を打ちたてます そこに至るまでの様々な苦難、そして問題、NASAからの横槍などが赤裸々につづられます この中で書かれていますが宇宙デブリ(ゴミ)は大問... 続きをみる

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  • 国境線は遠かった

    柳原良平氏の表紙絵がいいですね この集英社版の短編集は絶版でしょうが中身はいろいろな形で今でも読めます 収録作は7作 先月、石原藤夫氏の「画像文明」の中で紹介した「たぬきの方程式」も収められています 表題作や精神病棟を舞台とした「穴」など、本当にアホらしい(失礼)作品が多いのですが、特筆すべきは「... 続きをみる

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  • 謀将北条早雲

    南原幹雄氏の歴史小説は読みごたえがあって好きですね これ、北条早雲となっていますが、北条早雲が北条早雲という名になるのは実は死んでからなんですよwなので、本文では伊勢新九郎という名前で登場します 梟雄と帯に書かれていますが、まあ、後北条氏の祖となった人物ですので、それは一筋縄ではいきません その新... 続きをみる

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  • 遮断地区

    未ネット・ウォルターズらしからぬタッチの傑作とでも評しましょうか これは読む手が止まりませんでした。それぐらい面白いです ある、あまり治安のよろしくない団地に小児性愛者が越してくるという情報が流れ 中産階級の10歳の少女の失踪 小児性愛者排除のデモから暴動への変遷 ミステリーと言うよりも疑似イベン... 続きをみる

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  • 砂漠の惑星

    スタニスワフ・レムと言えば代表作「ソラリスの陽のもとに」が真っ先に浮かびます この作品は「惑星ソラリス」「ソラリス」と2回映画化され、ご覧になった方も多いでしょう 特に先に映画化されたタルコフスキー監督作品の「惑星ソラリス」は名作の評価を得ています ソラリスでは惑星自体が意識を持っているという設定... 続きをみる

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  • 三人の「馬」(虚栄の都市)

    山田正紀氏のポリティカル・フィクションの大傑作 たった三人の名もなきテロリストが日本に侵入、東京都中央区を占拠していく過程を描いています 政府、警察は翻弄され続け、総理大臣は治安出動を発令宣言する 怖いですね、実際に起きないとも限らない 今やあちこちで紛争やテロが起きていますが、今のところ日本国土... 続きをみる

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  • 花詞

    脚本家の先輩でもある井川香四郎氏の梟与力捕物帳シリーズの第4作 北町奉行所与力の藤堂逸馬が駆け回って事件の解決に挑みます 逸馬は吟味与力でありながら藤堂家には養子で入ったため町人上がりの与力として蔑視されます それを補佐するのが名奉行遠山金四郎、その敵役として権力者鳥居耀蔵が立ちふさがります この... 続きをみる

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  • サムの息子

    これは1976から77年にかけて6人もの人間を殺し、7人負傷させた殺人犯のルポです デヴィッド・バーコウィッツ、ニューヨークでは死刑がないため懲役365年の判決を受け、いまだ服役中です サムの息子というのは彼が犯行当時に名乗っていた名前 おそらく黒人の犯行だと見せかけようとでもしたのでしょうが、こ... 続きをみる

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  • 葬神

    島原の乱を描いた歴史小説です 一人の絵師が主人公として描かれ、農民たちから神として担ぎ出される益田時貞(天草四郎)の生涯を描きます しかし、3万の反乱を12万で制する幕府軍もすごいものです でも最初の上使、板倉重昌は討ち死にしていますから、二人目の上使、松平信綱はそりゃあもう必死だったことでしょう... 続きをみる

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  • 人形つかい

    これももはや古典と言っていいでしょう ロバート・A・ハインラインの異星人の侵略SFです 元来、ハインラインは右翼思想、タカ派のイメージがある作家ですが、本作でもそれは顕著に表れています。ただ、どことなくらしくないユーモアも挿入されていて、娯楽色に徹した作品と言っていいかもしれません 海軍士官であっ... 続きをみる

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