読んで、「半七」!
岡本綺堂の「半七捕物帳」から宮部みゆき氏と北村薫氏がセレクションしたアンソロジー
全12編の短編と「江戸のシャーロック・ホームズ」と題された、上記二人の作家の対談解説もあって、なかなかお得感のある一冊です
確かに岡本綺堂はシャーロック・ホームズの愛読者でしたから、この半七捕物帳もお手本としていたようで「奥女中」などはそれっぽいが、怪談じみた話も多く、そんな部分では後にSFやミステリーで活躍する海野十三にも影響を与えたのではないだろうか
個人的には「槍突き」「蝶合戦」が好き
北村薫が無理があると主張する「勘平の死」だが、小説としてとらえれば非常によくできていると思う
こういう少しぞっとするような短編集はまさに今、真夏の夜に読むのにふさわしい
寝苦しい夜のお供にどうぞ(前も何かの時にこう書いたなw)