川上英幸のブログ

脚本家川上英幸がゆるゆると書き残すブログです
主に野球、相撲、競馬、読書、映画関係

春泥歌

「オイディプスの刃」で知られる赤江瀑氏
表題作を含む10作の短編集
「砂の眠り」は人の秘め事を植物を使って表現した傑作
気候の描写はさほどないのに、まつわりつくような湿度を感じさせる
私は蛇年でしてね執念深いのです
なんとなくこの一言が重く感じられた
表題作は祖母のお遍路にまつわる話
タイトルの「春泥歌」
作者は何を思ってこのタイトルをつけたのか
足摺岬、入水した母、残された男の子
それを思う孫、そして見る夢
他にも「平家の桜」「春の寵児」など日本的な湿度を感じさせる作品集

×

非ログインユーザーとして返信する