川上英幸のブログ

脚本家川上英幸がゆるゆると書き残すブログです
主に野球、相撲、競馬、読書、映画関係

いさましいちびのトースター


長崎訓子さんのこのカバー画、可愛らしくもスタイリッシュで好きですね
これはSF作家トーマス・M・ディッシュが書いたSFメルヘン小説です
森の中にある小さな別荘で主人に置き去りにされた電化製品たちが、主を探す旅に出るという、ありそうでなかったストーリー
中には長崎氏の挿画もあり、電化製品の冒険の旅に花を添えます

しかし、この作品が雑誌SFマガジンに一挙掲載されたとき私は目を疑いました
なんじゃこりゃあと
なぜなら、今までのディッシュの作品と世界観が一転していたからです
それまでのトーマス・M・ディッシュ作品と言えば
暗く、絶望的、精神破壊の内的宇宙ものが定番でした
それも、同じ内的宇宙を描くJ・G・バラードのようなアイディアや世界観の妙などがなく、ただただひたすらに暗い作品ばかり
その代表作がこれ


タイトルのまま、人類が宇宙から飛来した植物にじわじわと増すすべないまま皆殺しにされてしまいますw
どんな、心境の変化があったのかw
ディッシュにお会いすることがあれば聞いてみたいものですw



追記
調べてみたらディッシュは2008年にお亡くなりになられていました
長らく鬱病に悩まされた上の拳銃自殺とか
いつか、自分も旅立った後、お会いできればと思います


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