サイレンススズカ
常識はずれの逃げ馬サイレンススズカ
その栄光は競馬ファンの眼に焼付きました
とんでもないスピードで飛び出し、他馬を寄せ付けることなく逃げ切る
これほど強烈なインパクトを残した逃げ馬はいないでしょう
1998 宝塚記念 サイレンススズカ
G1まで制したその逃げ足
しかし、私は常に一抹の不安を持ち続けてきました
サラブレッドのその細い足にそこまでのスピードは武器でありながら爆弾ではないかと
しかし、それを払拭するかのような前哨戦
どんなものでも規格外は存在する、この毎日王冠はそれを証明するかのようなレースでした
このレースを見た後、私は抱いていた不安が払拭したのを覚えています
化け物は存在するのだと
しかし、それは間違いでした
この後前脚を骨折したサイレンススズカは予後不良で安楽死となりました
この時新聞の投書でなぜ安楽死にするのかと怒りを訴えた主婦のコメントを読みました
無知の涙です
馬は骨折し立っていられない状態でいると内臓が壊死し、より苦しんで死ぬことになるのです
これほどの馬を助けたくないはずはありません、種牡馬になればどれだけの牝馬を集めることができるか
残念です、ただひたすらに
でも、彼の雄姿は競馬ファンならば忘れることはないでしょう
今後、どれほど強い逃げ馬が生まれても、サイレンススズカは超えられまい
そんな声がどこからか聞こえてくるような気がします