三人の「馬」(虚栄の都市)
山田正紀氏のポリティカル・フィクションの大傑作
たった三人の名もなきテロリストが日本に侵入、東京都中央区を占拠していく過程を描いています
政府、警察は翻弄され続け、総理大臣は治安出動を発令宣言する
怖いですね、実際に起きないとも限らない
今やあちこちで紛争やテロが起きていますが、今のところ日本国土には飛び火をしてはいません
それは世界地図を見れば明らかですが、日本は世界から見て極東、こんなに遠いところまで渡航しテロをする意味も、費用も考えられないといったところで飛び火を免れているだけにすぎません
しかし、アジアも日本と同じ島国の国家で、まさかのイスラム国が勢力を持つなんてことがあったらどうなるか、正直どうなるかわかりません
いろいろと考えさせてくれる一冊です
なお、この作品は「虚栄の都市」として刊行されましたが、著者の山田氏曰く文庫化にあたって、編集部の勧めで「三人の馬」と改題されたそうです
山田氏はこのタイトルが気に入らないようで「アホなタイトル」とツィッターで呟いておりますが、私は小説のタイトルとしては嫌いではありません
むしろ、映画化等映像化した場合は「虚栄の都市」の方がインパクトはあると思いますが