川上英幸のブログ

脚本家川上英幸がゆるゆると書き残すブログです
主に野球、相撲、競馬、読書、映画関係

地球はプレイン・ヨーグルト

梶尾真治氏の第一短編集です
この形の本では今では売られていないでしょうが、様々な形で今読めると思うので絶版扱いはしませんでした
収録作品は
「フランケンシュタインの方程式」
「美亜へ贈る真珠」
「清太郎出初式」
「時空連続下半身」
「詩帆が去る夏」
「さびしい奇術師」
「地球はプレイン・ヨーグルト」
の7編
作者の特徴でもあるリリカルな文体が心地よくどれをとっても素晴らしい
中でも表題作は日本で書かれたファーストコンタクト物の最高傑作と言ってもいいくらいの作品です
言語=味覚の宇宙人に対してファーストコンタクトの通訳として選ばれるのが下町の料理人
それも一番聞き出したい情報の味覚が、人間の手のひらのステーキw
ああ、なんとなやましいことかw
ウェルズの「宇宙戦争」が日本でも起きていたらの仮想に基づいた「清太郎出初式」
後の「思い出エマノン」の発想の原点ともなったであろう「詩帆が去る夏」など素晴らしい作品が詰まった一冊です

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