川上英幸のブログ

脚本家川上英幸がゆるゆると書き残すブログです
主に野球、相撲、競馬、読書、映画関係

幕末新選組


数年前にNHKで司馬遼太郎氏の「新選組血風録」のドラマ脚本を書かせていただきました
新選組はその理不尽さが好きです。寄せ集めの出自がロクでもない者たちが寄せ集まり、大義の旗を掲げた上で内ゲバを重ね、結果時代の変遷に乗り損ね滅亡する
パッと咲いては散る桜、そんな魅力が人を引き付けるのでしょう
この小説もドラマ化したい作品です
本作の主人公は永倉新八、池田屋事件で活躍した神道無念流の使い手です
この小説が好きなのは、永倉目線で描いたからこそ、展開する新選組の末路
ご存知の方も多いかもしれませんが、多くが若くして散っていった新選組の中で、永倉は生き延び、七十七歳の世を全うしました
本文にもありますが、勝てば官軍負ければ賊、明治新政府の中で、敵だらけの世の中で、生きていくことは容易ではなかったでしょう
函館で華々しく散った土方歳三より、この永倉や、浅田次郎氏がよく著作で主人公にする斉藤一などのほうが、より深い恐怖の中で日々を過ごしたのかも知れません

年末時代劇でどうでしょう?
骨太な作品に仕上げて見せますよ

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